ならしの動物医療センター

ならしの動物医療センター

report 症例報告

腸腺癌

2026.09.28

今回の症例は、体重減少、腹痛、食欲不振の症状を呈し、血液検査、レントゲン検査、腹部超音波検査、CT検査、FNA検査や内視鏡検査を実施し腸腺癌と診断された症例です。

腸腺癌は、腸管粘膜の腺上皮細胞に由来する悪性腫瘍です。

犬では小腸や大腸に発生し、腫瘍の発生部位や進行度に応じて、食欲不振、嘔吐、下痢、血便、体重減少など、さまざまな消化器症状を呈します。犬の腸管に発生する腫瘍で2番目に多いとされております。

また、腫瘍の増大に伴い腸管内腔が狭窄すると、腸閉塞を引き起こすこともあります。

CT検査から遠隔転移やリンパ節腫大は認められず、御家族とご相談の上、外科的切除を行う事になりました。

手術で取り残しがないように十分なマージンを確保し、腸腺癌の摘出手術を実施。同時にリンパ節の腫大は認められませんでしたが、リンパ節も同時に摘出し、病理検査に提出しました。

病理検査結果は腸腺癌でマージン部での腫瘍細胞は認められず、完全切除。リンパ節の病理検査からも転移を疑う所見は認められませんでした。

 腸腺癌を摘出した写真です。

その後腸管の端々吻合などを実施しております。

獣医師 田中