習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

心雑音??

2019.08.27

 

 

 

 

 

 

他の病院さんで心雑音を指摘され、セカンドオピニオンを求めて患者さんがいらっしゃいました。4カ月齢のトイプードルさんです。

詳しく検査するため、循環器専門医による診察を受けた結果、肺動脈狭窄症と診断されました。

肺動脈狭窄症は、先天性心疾患の中で、最も発生の多い疾患です。

狭窄の程度によって、肺動脈に向かう血液量が制限されるため、右心室に負担がかかり心室拡大と右心室壁の肥厚が起こります。

症状が進むと、うっ血性心不全を引き起こすこともあります。

右心系疾患の多くは、病態が進行するまで、臨床徴候が現れにくいため、早期発見の最も有効な手段は、聴診です。

このプードルさんは、幸いにも、病状が軽度であったため、治療の必要もなく経過観察としました。

飼われているワンちゃんネコちゃんが心雑音を聴収されたときはぜひ一度、循環器専門医による診察を受けられることをお勧めします。

 

獣医師 深谷