ならしの動物医療センター

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diagnosis 診療案内

お知らせ

軟部外科

動脈管開存症(PDA)

5ヶ月齢にて心雑音があったチワワの症例です。
心臓超音波検査にて動脈管開存症と診断し、外科手術となりました。

動脈管開存症とは胎児期に重要な役割をしている動脈管が生後も閉鎖せずに残存する結果、左心系に負担がかかり、心不全や肺水腫へと移行する病気です。
この症例は心負荷が認められたものの、手術可能な状態であったため、開胸術による残存血管の結紮を実施し、完治へと至りました。



猫の門脈シャント

先天性門脈体循環シャントとは、生まれつき、門脈系の血管と後大静脈や奇静脈など体循環の血管が短絡した状態の事を指します。

血管が短絡してしまっていることにより、肝臓を迂回し、全身循環へと流入してしまいます。そのため、消化管で発生するアンモニアやエンドトキシンなどの毒性物質が門脈血から除去されず、神経症状や嘔吐などの症状が引き起こされることがあります。
また、成長因子なども肝臓を迂回してしまうため、肝臓が大きくならず、小肝症になることもあります。

今回の症例は、神経症状(痙攣発作や眼振、失明)を主訴にご来院されました。
CT検査を行ったところ、シャント血管が見つかり、シャント血管を結紮する手術を行いました。



腎臓摘出手術

腎臓の腫瘍や構造の異常は持続的な血尿やお腹の中のしこり、腫れ、超音波検査などから発見されます。
腎臓(時には腫瘍)摘出手術は大血管に隣接しており難易度も高い腫瘍です。

写真は機能を失った異常な構造の腎臓の摘出手術です。
病理検査により過去の水腎症による萎縮と診断されました。

異物誤飲による腸閉塞

食べた物や消化液の流れが小腸や大腸で滞った状態を腸閉塞といいます。

腸閉塞は炎症などや異物・腫瘍などによる外側からの圧迫などにより起こります。
本来食べたものが便まで進まず、ひどい吐き気と腹痛がみられ進行すると腸管が壊死してしまい腹膜炎により命を落とす病気です。

この症例は5日前より嘔吐と食欲廃絶がみられ来院されました。
レントゲンと超音波検査により異物を疑い試験開腹を行いました。
肉眼で異物による閉塞部を確認した為、腸切開による異物摘出を行い、無事調子を取り戻しました。



子宮蓄膿症

陰部からの排膿を確認し、腹部エコー検査により子宮蓄膿症と診断して緊急手術を行った症例です。

子宮蓄膿症とは、子宮の中に細菌が繁殖して膿がたまってしまう病気で、避妊手術を行っていない高齢の犬にしばしば発生する病気で、生理後に発症することが特徴です。症状は陰部からの排膿、元気・食欲の減退、多飲多尿、嘔吐などがあります。
放置しておくと細菌が全身にいきわたり、腎不全、心不全、ショック、DIC(血液凝固不全)、腹膜炎などの合併症を引き起こし、死に至ります。

治療法にはホルモン剤等を使用した内科療法もありますが、第一選択は子宮卵巣摘出術であり、この症例にも手術を適応し、元気に退院しました。


1枚目の画像 : エコーで見た子宮です。
正常な犬の子宮は通常、エコーで見つけることは困難ですが、この症例では子宮内腔にやや高エコーな液体の貯留が認められます。

2枚目の画像 : 摘出中の子宮と卵巣です。子宮の内部に膿がたまっているため腫れています。