習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

肺水腫

2017.12.22

咳が出て、呼吸が荒いということでワンちゃんが来院されました。


チョコラ 1


こちらはX線検査の写真です。
写真の真ん中の楕円形のものが心臓です。肺は心臓を囲むように存在していて、
空気を含んでいるため本来心臓の両脇は黒く写るはずですが、白っぽくなっています。


今回の症例は、もともと心臓の病気(僧帽弁閉鎖不全症)の治療のために来院されていて、
その心臓の病気が悪化したことで心臓性の肺水腫になってしまったと考えられます。 


肺水腫になると、咳をしたり、ゼーゼーと呼吸が荒くなり、命に関わる場合もあります。
心臓性肺水腫の場合、心臓の働きの低下により血液がうっ滞する事が原因です。


治療として利尿剤と血管拡張薬などを投与しました。肺に溜まった水分を血管内に戻し、尿として排出させます。


チョコラ 2


こちらは数日後のX線検査の写真です。
以前と比べると、肺領域が黒くなってきています。 

現在は、お薬が効いてきているようで咳も落ち着いています。