習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

緑内障

2017.12.08

緑内障は、基本的には人の病気と同じようなものなのですが、何らかの原因により、
眼房水と呼ばれる眼の中の水が過剰に溜まることによって眼圧(眼の圧力)が高くなり、
結果として、「目の痛み」や網膜の障害による「視覚が失われる」病気です。

原発性緑内障と続発性緑内障の2つがあります。
原発性緑内障は、遺伝の関与があると言われており、特定の犬種(柴犬、シーズー、コッカースパニエル、チワワ)において、
緑内障を多く診るのもこの為と考えます。

続発性緑内障は、主にブドウ膜炎や水晶体脱臼が先に存在し、その結果2次的に起こることが多く、
犬猫においては、白内障の末期においてブドウ膜炎が起こり、緑内障や網膜剥離に移行することも報告されております。

今回は、前者の原発性緑内障のわんちゃんについて、報告します。
以前に急性に緑内障を発症し、眼圧を下げる点眼薬を使って治療していたのですが、
一日に頻回の点眼でも眼圧のコントロールが難しくなったため、手術をすることになりました。
 飼い主様が一生懸命治療して、通院して頂いたので、眼圧の上昇によって視力が失われることもなく、手術も出来ました。

ご紹介して、2次病院で手術をしていただきました。

眼内にバルブと呼ばれるものを埋め込み、眼房水が眼の中に溜まらないように、
バルブを通して眼房水が眼の外に出ていく流れを作ります。

 

 


バルブ手術もうまくいき、経過も良好です。
 合併症も起こらず、今現在も定期的な眼圧のチェックや眼科検査をするために通っていただいております。