習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

短頭種気道症候群

2017.12.21

短頭種気道症候群とは、咽喉頭の解剖学的な構造異常から気道が狭まる病気でパグやブルドック、
シーズーなどの短頭種に見られます。

この構造異常には、外鼻孔の狭窄、扁桃腺の腫大、軟口蓋過長、喉頭虚脱などがあり、
これらによって気道が狭まり呼吸困難の原因になります。


症状としては、ガチョウの鳴き声のようなガーガーという呼吸音を呼吸困難や発熱、
興奮が認められます。また安静時には大きな症状は出ず、興奮時に呼吸困難や失神といった症状が出てきます。

短頭種に特有の解剖学的特徴に起因するので完全に防ぐ難しいですが、
肥満や極度の興奮、高温も症状を悪化させる要因になるのでこれらの影響を少しでも減らすことで予防になります。


治療には、症状が軽度の場合には鎮静、酸素吸入、冷却を行います。
重度の場合は原因となる部位の外科的矯正を行うことがあります。