習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

犬猫の肛門嚢炎・破裂

2017.12.20

本日は犬猫の肛門嚢炎、肛門嚢破裂に関して報告いたします。

肛門腺はストレスを感じたり、興奮すると自力で絞り、特有な匂いのする液体をお尻から出します。

現代のネコの多くは、以前の外で暮らしているネコちゃん達と違い
家の中などでストレスのない生活をおくっていますので、自力で肛門腺を絞り出す機会がありません。
本来定期的にでるはずの肛門腺の分泌物が排出されず、排泄されにくくなってしまうことにより
肛門嚢に溜まり、炎症を起こします。


あわせて、細菌感染を起こすこともあります。
肛門嚢が溜まる限界を超えると覆っている皮膚が破れて穴が開き、
血や膿のようなものが排出されることもあります。 



犬では地面にお尻をこすりつける動作が見られるのが普通ですが、猫ではあまり一般的ではありません。

肛門嚢内容物が溜まってくると排便時に痛みを感じ、ネコは尾のつけ根やお尻を舐めたり、咬んだりします。

また、舐めることによってお尻の周りに脱毛がみられることがあります。

そうなる前に、おかしいと思ったら、肛門腺を絞るか、病院にご来院下さい。

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