習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

犬の膀胱結石

2017.12.21

膀胱結石は、膀胱に結石ができる病気で、尿道結石とともに尿路結石症のなかでは一般的に見られます。
発症すると、排尿困難や血尿などの症状が現れます。多くが細菌性の膀胱炎によって引き起こされます。
膀胱内の環境や食生活、体質などが密接にかかわってきます。


膀胱結石ができると、結石によって膀胱が傷つきピンク色や鮮紅色の尿、
あるいは赤褐色をした尿(血尿)が出ることがあります。また、膀胱炎や結石のため頻尿傾向になります。

このほか、尿漏れ、尿の臭いがきつくなるなどの症状が見られます。
万が一尿道に結石が詰まり閉塞すると
尿道閉塞という状態になり水腎症・尿毒症による命の危険さえ出てきます。


治療は、結石の種類や大きさによって異なります。
例えば、小さく溶かしやすいと考えられる結石であれば、処方食などによる内科療法を行います。

細菌感染を引き起こしている場合は、抗生剤や抗炎症剤を投与します。
ただし、溶けにくい種類の結石であったり、大きな結石である場合には、外科的処置によって摘出します。


今回の症例は4.5mmの小さな結石が尿道に詰まり排尿が出来ないという事で来院しました。
それまで小さい結石が度々形成されていたので尿道カテーテルを使ってカテーテル越しに回収していました。
今回は回収不可能な結石による尿道閉塞でしたので、膀胱切開により摘出しています。


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