習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

毛包虫症(ニキビダニ症)

2020.10.18

今回の症例は、15歳のチワワです。

耳の検査で耳垢に毛包虫(ニキビダニ)が認められました。

中央に脚が4対の細長い虫体が認められます

 

 

 

 

 

 

毛包虫は毛包に常在する寄生虫で、遺伝的素因や免疫機能の異常により虫体が増殖します。

犬やハムスターに多く、ネコではまれな疾患です。

症状としては毛穴に一致した紅色小丘疹や過角化、毛包周囲の色素沈着や脱毛が挙げられます。

治療は症状のある部位が局所の場合は補助的に薬用シャンプーでの洗浄を行う事もあります。

症状のある部位が多い場合、若齢犬では自然治癒するケースもありますが、成犬ではニキビダニの増殖に関連する基礎疾患が関わっている可能性がある為、基礎疾患の精査を行ったり駆虫薬での治療を行います。

今回の症例は、症状は局所ですが耳であったためシャンプーはできないことや高齢で併発疾患もあることから駆虫薬での治療を行っています。

獣医師 後藤