口腔内線維性ポリープ
2021.08.20
本日は下の裏(下部)にポリープ様の腫瘤を認めた症例です。
本来犬の口腔内腫瘤は、悪性黒色腫や扁平上皮癌、線維肉腫などの悪性腫瘍も多く認められ、
腫瘍の増大による出血や潰瘍、食欲不振、それに伴う貧血や低栄養状態、やがては衰弱という生活の質が著しく低下
する事の多い厄介な病気です。
この症例も下の裏にポリープが発生し、食事の際に上下の歯の間に挟まり出血を繰り返していました。
診断の為の部分生検により「線維性ポリープ」と診断、腫瘍ではなく、慢性的な刺激に伴う良性病変であるため
摘出状態が良好であれば再発の可能性は少ないという結果でした。
これで出血もなくなり、食事も摂りやすくなるといいですね。
口腔内の腫瘤を認めた場合、悪性腫瘍の事も多いのでお早めにご来院ください。
獣医師 古田