習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

停留睾丸

2017.12.22

本日の症例は睾丸が一つしか触れないわんちゃんです。
 
わんちゃんの場合、通常生後30日ほどで陰嚢(たまの袋)に睾丸が移動します。 
しかし、まれに移動できなくてお腹の中や皮膚の下で睾丸が留まってしまい、
外からでは睾丸がひとつしか触れないわんちゃんがいます。


原因はホルモン不足や遺伝的な要因があると言われていて、
この病気のわんちゃんは繁殖に向かないと考えられています。


この病気の怖いところは、袋に移動できなかった睾丸が腫瘍になる確率が高いところです。
なのでこの病気が見つかった場合、外科的に睾丸を摘出する手術を推奨します。



今回のわんちゃんは睾丸が一つしか触れませんでしたが、
超音波検査で皮膚の下に睾丸があることがわかりました。


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睾丸は黒く豆の様な形で、中心の白い線が特徴的です。
 


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陰睾と診断し、去勢手術もあわせて両方の睾丸を外科的に摘出しました。
左側の小さいほうが停留睾丸です。
無事に手術は終わり、今はご飯も食べて元気です。

睾丸がひとつしかない、あるいは去勢手術をしていないのに睾丸がないという子がいたら、まずは病院でみてもらってください。