習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

鼻涙管と流涙症

2017.12.14

本日は休診日の為、以前行った鼻涙管洗浄について載せます。
鼻涙管とは涙の排液ルートの事で、目頭から鼻に抜ける水の通り道です。

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(人も泣くと鼻がグズグズなりますが、鼻水が大量に出ているわけではなく、
涙があふれて鼻に抜けているだけなんです。)

そんな鼻涙管が何らかの原因で狭窄したり、
閉塞すると涙が鼻へとうまく流れていかずに溢れ出ます。

溢れた涙により目の周りの毛が茶色くなっている状態が流涙症であり、
一般に「涙やけ」ともいわれます。

原因として、先天的な狭窄や屈曲、構造上の問題、結膜炎などの慢性的な炎症を繰り返すことで
鼻涙管に二次的な炎症が起こり癒着を引き起こす事などが挙げられます。
炎症であればその治療が主体となりますが、そうでなければ麻酔をかけて鼻涙管を洗浄します。

鼻涙管にビニール管を人れ、水圧をかけて洗浄します。
時間的には5分くらいで終わってしまう処置で避妊や去勢手術と同時に実施することが多いです。

鼻涙管の狭窄や閉塞が改善されれば症状は解消されますが、狭窄が強い場合、
定期的に繰り返し洗浄を続けなければなりません。

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実際に行っているところです。

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左の鼻の穴をよーくみると水が。
鼻涙管を通って目から鼻に水が抜けている証拠です。(開通している状態です。)

特にプードルに多い流涙症ですが、鼻涙管の問題以外にも原因は様々あります。
ご心配の方は是非一度診察にいらしてください。