ならしの動物医療センター

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report 症例報告

再生医療~幹細胞療法~

2024.09.30

本日は脂肪幹細胞療法についてです。

動物の体には、さまざまな器官や臓器などに変化する(分化する)細胞が存在します。

この細胞は幹細胞と呼ばれ、脂肪幹細胞療法とは、脂肪から分離した幹細胞を体外で培養し、イヌやネコの体に戻してあげることで、失われた臓器や怪我の再生をうながす治療法です。

現在、慢性腎臓病を患っているわんちゃんに対して、脂肪幹細胞を用いた再生医療を実施しています。

ドナーのわんちゃんから避妊手術の際に小指の先ほどの少量の脂肪組織を採取し、その組織を処理する事で、脂肪幹細胞を分離します。

その細胞を培養、増殖させ、腎臓病のわんちゃんに投与することで、抗炎症効果や腎臓の数値の改善、食欲などの生活の質の改善に寄与することを目的としています。

下記が培養中の細胞を顕微鏡でのぞいた画面の写真です。

 

 

 

 

 

左が培養開始直後、右が培養5日目で細胞の増殖が確認できます。

当院HPにも説明ページがございますのでご参照ください。

 

幹細胞療法について(クリックで紹介ページに移動します)

 

獣医師 古田