ならしの動物医療センター

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report 症例報告

体表腫瘤 追記あり(乳腺上皮種)

2026.06.05

おうちでワンちゃん、ネコちゃんの身体を触っていて

「しこりがある」「なんだか腫れている」と気づいたことがあるご家族も多いとおもいます。

これらを体表腫瘤と呼びます。

一般に皮膚にできる「皮膚腫瘤」と皮膚の下にできる「皮下腫瘤」があります。

また筋肉などにできたしこりや、体表リンパ節の腫れも同じ来院理由として告げられます。

「なにか出来ています」

 

それらは腫瘍(良性も悪性もあります)だったり、炎症だったり、そのたの腫れや膨らみだったり

それを鑑別(区別する)ために最初はFNA(注射針を刺しての細胞診)を行うことが多いです。

写真は内股の付け根にしこりが出来たと電話いただいたワンちゃんです。

これは皮膚の腫瘤でした。

この大きさの腫瘤には21Gと呼ばれる太さの針を使ってFNAします。

圧をかけすぎないように2.5ccの注射器を選びました。

結果が出たら今後の相談です。

獣医師 高橋

 

追記

細胞診の結果が返って来ました。

専門医からの回答は「乳腺上皮種の可能性」とありました。

 

乳腺上皮種は良性の乳腺腫瘍に分類されます。

ただし乳腺腫瘍のFNAの診断率はそれほど高くありません。

細胞診の良性・悪性が、組織診の良性・悪性と一致しないことがあるのです。

当院では初めから乳腺腫瘍が疑われる時はFNAをせずに摘出手術を行うことも多いです。

診断は摘出後の病理組織検査により行い良性ならば経過観察、悪性なら化学療法などの検討を行います。

今回のワンちゃんは若齢で避妊手術を受けていること、乳腺の領域から外れていそうに見えたことから

乳腺腫瘍以外の可能性も考えていました。

一般状態は良好なので結果を報告し今後の相談をいたします。