ロゴ:りょう動物病院

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diagnosis 診療案内

お知らせ

眼科専門医

小林 義崇
小林 義崇
2002年~
東京都安部動物病院勤務
2006年
アメリカ獣医眼科学会Basic Science Course 修了
2007年~
埼玉動物医療センターにて眼科診療開始
2010年~
DVMsどうぶつ医療センター横浜二次診療センター眼科医長
2015年5月~
アニマルアイケア・東京動物眼科醫院 院長

当院の獣医師 田中知樹が眼科研修医として参加しています。

眼科

マイボーム腺機能不全

マイボーム腺とは、涙が蒸発するのを防ぐための脂質を分泌する腺のことで、涙液膜を維持するために重要です。
マイボーム腺から脂質が分泌されることで、涙が眼瞼からあふれることを防止しています。

このようにマイボーム腺からの脂質の分泌が障害された状態をマイボーム腺機能不全といいます。
完全に瞬きできないと発症しやすく、短頭犬種によくみられます。
涙液の脂質が十分でないため、涙液膜の形成が維持されず、涙液の蒸発が起こり、涙が眼瞼からあふれてしまう原因となります。

マイボーム腺機能不全では、マイボーム腺の炎症や腫大を起こすことがあります。マイボーム腺から分泌される脂質は白く硬くなり、マイボーム腺の萎縮が生じることもあります。
治療としては、マイボーム腺を圧迫して変性した分泌物を絞り出す方法や、眼瞼を蒸しタオルで温めて固まった分泌物を溶かす方法、また眼瞼の縁を清潔なコットンで拭くことにより角化組織を取り除き、開口部を開く方法(この方法はマッサージ効果も有する)などがあります。

網膜剥離

今回の症例は血液の腫瘍と腎臓不全で通院しているわんちゃんです。

本日は体調が悪そうということで来院されました。
検査をしてみると貧血や高血圧が見られ、目が見えなくなっていました。
急性の失明ということで目の眼底の観察や、超音波検査を行って原因を探しました。

網膜という光を感じる膜が剥がれていることがわかりました。
これは網膜剥離という病態で、そのせいで失明してしまったと考えられます。
そして、剥がれた理由はおそらく腎臓の機能の低下からくる高血圧によって、網膜の下に水が溜まって剥がれたと考えられます。

このタイプの網膜剥離はすぐに内科的治療を行えば再び視力を取り戻す可能性があります。
なので、血圧を下げる薬を使ったり腎臓の血の巡りを良くしたりしてどうにか視力を取り戻そうと頑張っています。

結膜フラップ

角膜に潰瘍が出来た時、浅い潰瘍の時は点眼のみで治療を行います。
重度の角膜潰瘍では角膜深部潰瘍および穿孔部の支持と栄養供給の為に結膜フラップが必要となります。

写真のワンちゃんは点眼治療で改善傾向があったものの突然悪化したため、眼科専門医をご紹介して結膜フラップを施術してもらいました。

麦粒腫(ものもらい)

ワンちゃんは眼瞼の縁に沿って並んでいるマイボーム腺というものがあり、涙液の油分を分泌し涙液の蒸発を防ぐ役割をしています。

そこに炎症を起こしたマイボーム腺炎は、細菌感染やマイボーム腺の閉塞により分泌物が貯留し炎症をおこした状態をいいます。
アレルギー体質のワンちゃんに発症しやすい傾向があります。

マイボーム腺にできる炎症には、「麦粒腫と「霰粒腫」があります。
「麦粒腫」はマイボーム腺に細菌が感染して急性炎症を起こしたもので、いわゆる「ものもらい」です。「霰粒腫」はマイボーム腺が詰まって慢性的な炎症を起こしたものです。切開し貯留物を出すこともあります。

なお、高齢犬ではマイボーム腺が腫瘍化し、マイボーム腺腫になることがあります。
特に眼瞼の内側にできた腺腫は角膜を刺激するため、ゴロゴロとした不快感を伴い角膜炎の原因になります。

「麦粒腫」はマイボーム腺に細菌感染が起こることで生じます。
感染の程度により、眼瞼周全体が腫れる場合と局所的にイボのように腫れる場合があります。

麦粒腫は感染症ですので、基本的には抗生剤の内服や点眼による細菌への対処と炎症を抑える治療がメインになります。

犬の白内障

白内障とは、水晶体の一部や全体が白く混濁した状態をいいます。
犬の白内障で最も一般的にみられるのは、6歳以上の犬の老齢性変化によるものです。
年齢を重ねるに伴い、徐々に症状が進行していきますが、視覚を失わずに済むこともあります。
そのほか糖尿病などの他疾患によって急速に進行する場合や、目の重度の外傷によって発症することもあります。進行性網膜萎縮などの網膜疾患に続発することもあります。

目に光を正面や斜めから当て水晶体が白く濁っていないか調べる事で診断できます。
検眼鏡やスリットランプ(細い光を目にあて、眼球の断層を観察します)が使用されます。

治療は、内科療法と外科療法の2つがあります。
薬物療法(目薬)は、主に白内障の進行を遅らせることを目的に行いますが、決定的に混濁が無くなる事は残念ながら稀です。
手術療法は眼科の専門医で行われ、眼底などの機能が正常である場合に可能です。
水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを目に入れます。

核硬化症
実は、白内障と同じように、目が白く見える症状に核硬化症というものがあります。
水晶体の中心核が老化とともに白く見えるようになってくるもので、これ自体で視力を失うことはありませんので、通常は治療の必要はありません。
前述したスリットランプで光をあて、水晶体のどの部分が白濁しているのかを見れば診断できます。

腹腔鏡

眼をカメラに例えた時にレンズに相当するのが水晶体です。
そのレンズが外れてしまった状態が水晶体脱臼です。

この子は眼科検査で炎症、出血、眼圧の異常がなく、 腫瘍を疑う所見も認められなかったため白内障に続発したものと思われます。
虹彩の前に脱臼すると緑内障の原因になったり、ブドウ膜炎を引き起こしたり角膜の浮腫みが出たりと合併症の恐れがあるので、 水晶体の摘出手術を行います。

この子の様に虹彩の後ろに脱臼した時は合併症が起きづらいので経過観察になります。
時に瞳孔を通って前方に移動することがあります。
その時は後方に押し込むか、あるいは手術で水晶体を摘出します。

水晶体脱臼の原因

  • 先天性 
    多くは他の複数の異常と伴に生まれつき現れます。
  • 外傷性
    脱臼するほどの外傷では眼内出血など他の障害も現れる事が多いです。
  • 続発性
    眼内腫瘍、緑内障、白内障、慢性ブドウ膜炎など。