diagnosis 診療案内
お知らせ
皮膚科専門医による特別診療
月に2回、第2月曜日、第4日曜日に皮膚科専門医による特別診療を行っております。完全予約制になりますので電話にてお問い合わせください
アジア獣医皮膚科専門医の伊從 慶太先生率いるVet Derm Tokyo(皮膚科専門医グループ)に所属する皮膚科獣医師による診療となります。
Vet Derm Tokyoは、獣医皮膚科・耳科を専門とし、世界に通用する皮膚科・耳科診察技術を提供する獣医師チームです。
Vet Derm Tokyoでは診療だけでなく、皮膚病に関する特別な検査も可能な動物の皮膚科に特化した専門グループです。
「診療 ⇒ 検査 ⇒ 治療」とワンストップで対応できますので、皮膚トラブルに苦しむ患者様にさらに充実した治療をご提供出来ます。
- 伊從 慶太
- 獣医師博士(獣医学)
- アジア獣医皮膚科専門医
- 島崎 洋太郎
- 酪農学園大学卒業
- 東京農工大動物医療センター全科研修医
- 東京農工大動物医療センター皮膚科研修医
- Vet Derm Tokyo所属皮膚科医
- 帝京科学大学非常勤講師
- アジア獣医皮膚科レジデント
皮膚科・耳科
甲状腺機能低下症
本日の症例は後ろ足としっぽの毛が薄くなり、皮膚が黒ずんでしまったわんちゃんです。
この尻尾はラットテールと呼ばれ、甲状腺機能低下症の特徴的な所見です。
他にはかゆみを伴わない対称性の脱毛や、元気がなくずっと寝てばかりいる、体重が増えるなど様々な症状を引き起こします。
甲状腺機能低下症はネコちゃんよりわんちゃん、特に高齢犬に多く見られ、体の中の甲状腺のホルモンが少なくなってしまいます。
なので、甲状腺のホルモン製剤を毎日与えて、ホルモンを補う治療を行います。
当院では甲状腺のホルモンを測定する機械がありますので、定期検査の日に甲状腺ホルモンの数値を測定することができて、薬の効き目がその日にわかります。
現在この子は他の疾患の治療中ですが、元気はよく、経過良好です。
皮膚生検
生検とは病変の一部を切り取って病理組織学的検査を行うことです。
皮膚病の診断が難しい時治療に対する反応が不十分な時見慣れない皮疹(皮膚病の症状)が有る時そんな時に皮膚の生検を行います。
皮膚生検の方法の一つにパンチ生検があります。
パンチ生検は直径6mmの円形の刃で皮膚を切り取り検査します。
皮膚病の診断には毛穴の状態が重要になることがあります。
直径6mmに切り取る事でその中に毛穴が3つ以上含まれ、有効な診断が出来るようになります。
ワンちゃんを検査する時は局所麻酔で行います。
ネコちゃんの検査やワンちゃんでも嫌がる場所を検査する時は鎮静剤を使います。
耳介からの出血(クリオフィブリノーゲン血症)
耳介(耳の先端)から出血が続いているワンちゃんが来院されました。
12月から(寒くなってから)出血が続いているそうです。
アレルギーが原因の血管炎、寒冷が原因のクリオグロブリン血症、クリオフィブリノーゲン血症
腫瘍等が疑われます。
犬のぶどう膜皮膚症候群
Vogt-小柳-原田様症候群(VKH)としても知られています。
メラニン細胞を自己免疫が攻撃するため色素が抜けていきます。
皮膚と被毛の色素脱失は美容上の問題だけですが
眼球では肉芽腫性全ぶどう膜炎を起こし二次性の緑内障、失明と続くことがあります。
肛門周囲腺腫
今回、肛門周囲腺腫の症例についてです。
以前、4年前に肛門周囲部に腫瘤を確認し、摘出した11歳のミニチュアダックスの女の子です。
その際、摘出し、病理組織検査を行い、良性の肛門周囲腺腫と診断されました。
肛門周囲腺腫というのは、一般的には良性の腫瘍になります。
未去勢の雄犬の場合、併せて去勢手術をしております。
理由としては、この肛門周囲腺腫はアンドロゲンというホルモンが腫瘍の発生に関係しているからです。
ですが、この腫瘍は雌犬でも発生します。
良性の腫瘍ですが、肛門の近くにできものが出来ますので、大きくなると排便困難になってしまったりします。
今回、この子は摘出後良好だったのですが、違う場所に新しく1年前に出来てしまい、徐々に大きくなってしまいました。
飼い主様とご相談して、今回摘出し、病理検査に送ることになりました。
肛門の左脇に腫瘤が確認できます。 腫瘤を摘出しています。無事に摘出し、縫合し、手術は終了になります。
手術痕は、肛門近くになるので、術後のケアも大事になります。
傷口が汚れて化膿しないように、腹部の手術や去勢・避妊手術の術後より傷口の消毒やケアが、こまめに必要になってきます。