習志野動物医療センター りょう動物病院

習志野動物医療センター りょう動物病院

report 症例報告

猫回虫

2017.12.21


IMG_2626


ウンチに虫がいるとネコちゃんが来院され、ウンチを調べると上の写真の猫回虫が出てきました。
猫回虫は猫の小腸に寄生する線虫という種類の寄生虫です。

猫回虫は猫の小腸で産卵を行い、回虫卵はウンチとともに体外に排出されます。

この卵を他の猫が直接摂取する、
もしくは卵を摂取したネズミを捕食することで猫の体内に感染していきます。

また、猫回虫の幼虫は乳汁中にも出現し、母猫から子猫への感染も起こります。


症状は無症状のことも多いですが、下痢がよく見られます。
子猫では下痢によって脱水・栄養不良が起こることもあります。

診断には糞便検査を行い回虫卵を検出しますが、
成熟した雌雄の成虫が小腸に寄生していないと虫卵は検出できません。

治療には駆虫薬を使用し、下痢などには下痢止め等症状に合わせた治療を行います。