習志野動物医療センター りょう動物病院

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report 症例報告

乳腺腫瘤、歯根膿瘍

2019.07.24

元々、乳腺腫瘤があるワンちゃんで、今回、歯根膿瘍を疑う症状があり、飼い主様とご相談し手術を行った症例です。

少し前に頬の所が自潰といって、皮膚が破裂してそこから出血してしまうような症状が出ておりました。

この歯根膿瘍という病気は、長頭種で多く、ミニチュアダックスやシェルティーで多いのですが、他の犬種でも起こりうる病気です。

歯周病が悪化し、歯石が溜まり、歯根部で骨が溶けはじめ、膿が溜まっていきます。

抗生剤等の内科治療を行うと、一時的に良くなることもありますが、根本的な治療法ではないので、再発することも多いです。

今回、CT検査を行い、骨が溶け、抜歯が必要な歯を見極め、乳腺腫瘤も発症していたので、胸部や腹部の撮影を行い、転移などがないかどうか確認しました。

検査を行ったところ、ほとんどの歯で抜歯が必要な状態で、かなりの数の抜歯を行いました。

乳腺腫瘤は、大きさはまだ小さかったため、部分的に摘出を行いました。