ならしの動物医療センター

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report 症例報告

猫の腸管閉塞②

2025.12.25

本日の症例は、幽門から十二指腸にかけて異物が閉塞した猫の症例です。

先月も症例報告で記載いたしましたが、猫の腸管閉塞は多いわけではないのですが、今回も同様のケースがあったので記載します。

2-3日前から頻回の嘔吐、それに伴い食欲や元気消失を主訴に来院され、身体検査で軽度脱水、全身状態は悪く、元気もありませんでした。

血液検査では、炎症の数値は高くありませんでしたが膵臓の数値の高値を認めました。

超音波検査を実施すると、胃内に異物を疑う所見を認めましたが、幽門から十二指腸にかけて違う異物で閉塞を疑う所見を認め、紐状の異物を疑いました。。

異物による腸閉塞を疑い、入院。

先月の症例は小腸の腸管内に閉塞し、数日経過していたため試験開腹からの腸管切開を実施しましたが、今回の症例は幽門から十二指腸にかけての閉塞、そして部分的な閉塞の可能性もありましたので、まず胃カメラで摘出できる可能性もあったため、同日に胃カメラでの異物摘出を実施いたしました。

胃内にはマットの切れ端のような異物も認めましたが、今回の症状とは関係なさそうでこちらは胃カメラで摘出。

幽門部を確認してみると、ラップのようなものが幽門に栓をするかのように詰まっておりました。

次の写真がその時の内視鏡画像です。

 

そのまま異物を内視鏡の鉗子をもちいて摘出を実施いたしました。

 ←右のラップのようなものが詰まっており、その先の十二指腸に上のマットようなものも詰まっておりました。

十二指腸はだいぶ荒れてしまっておりました。

その後、経過良好の為、退院。

猫の異物による腸閉塞は予想しないものを飲み込んで閉塞してしまうリスクもあるため引き続き注意しましょう。

獣医師 田中