ならしの動物医療センター

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report 症例報告

気管支鏡(気管支肺胞洗浄)

2025.09.23

本日は気管支鏡についてです。

当院では気管支鏡を用いた気管支肺胞洗浄(BAL)も行っており、気管などの疾患の鑑別に使用している。

細菌感染症あるいは炎症性疾患などの鑑別診断の一助となることが知られているが、気管支鏡の検査だけでの確定診断は難しく、臨床経過やその他の検査(血液検査やレントゲン検査)などの結果も加味し、総合的に判断する。

通常の場合、気管支鏡で気管内を観察し、肉眼所見で異常がないかどうか、膿が溜まっていないかなどを確認し、気管支肺胞洗浄を実施する。その洗浄液で採取した液にどのような細胞が含まれているか、採取した洗浄液をPCR検査などと組み合わせて感染症の診断につなげていく。

実際に気管支鏡を用いて気管支洗浄を実施している写真です。

 ←全身麻酔下で気管支鏡を挿入しています。

 ←画像を見ながら、異常がある肺葉に向けて気管支鏡を進めていきます。

 ←生理食塩水を入れ、それを吸引で回収しているところです。

そうして回収した気管支肺胞洗浄液(BALF)の細胞診やPCR検査などを行います。

獣医師 田中